オモテナシOMOTENASHI
オモテナシとは
オモテナシ(OMOTENASHI)は、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が開発した「日本初の月着陸実験機」です。オモテナシは6Uサイズのキューブサットで、小惑星探査機「はやぶさ2」が約600kgあるのに対し、OMOTENASHIは12.6kgしかありません。
オモテナシのミッション目的は地球磁気圏外での放射線観測と、キューブサットクラスの着陸技術を実証することです。月面着陸機と聞くと、月面からの映像配信を期待したくなるところですが、残念ながら機体規模の制限から着陸モジュールにカメラは搭載されていません。
オモテナシは着陸モジュールを内包しており、月面に接近後に小型ロケットモータを点火し減速、同時に着陸モジュールを分離します。但し、着陸モジュールは極めて小型である為、一般的な着陸脚は装備していません。ロケットモータにより減速したとは言え、分離された着陸モジュールのスピードは秒速50m(=時速180km)程もあります。
着陸モジュールは、そのまま高速で月面にセミハードランディング(ほぼ衝突)しますが、クラッシャブル材(衝撃吸収材)を備えており、これにより搭載機器を接地時の衝撃から保護する設計になっています。月面到達後は、着陸モジュールからのアマチュア無線信号が受信できれば、月面着陸が成功したと考えられます。
打上げと月着陸断念
オモテナシは2022年11月16日、アメリカの超大型ロケット「SLS」初号機に搭載され打上げられました。打上げは成功し、ミッションの1つである地球磁気圏外での放射線データの取得にも成功しました。
しかしSLSから分離されたオモテナシは、想定よりも高速で回転。太陽電池からの発電・地上との安定した通信が確立出来なかった事から、月着陸を断念しました。JAXAは通信復旧を試みていたものの、2023年9月には電波が届かなくなる距離まで離れてしまうことから、復旧を断念。2023年9月25日、OMOTENASHIは運用を終了しました。
