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H-IIAエイチツーエー

H-IIAロケットとは

H-IIAロケットは、日本の宇宙開発事業団(その後、JAXAへ統合)が主体となって開発した日本の国産基幹ロケットです。この計画には三菱重工が深く関与しており、開発は1996年から始まりました。

H-IIAの前には、純国産大型ロケットH-IIが開発・運用されていました。H-IIは初号機から5回連続で打上げに成功したものの、技術的な問題で6・7回目(5・8号機)の打上げに連続失敗。こうした技術面の問題や、1回の打上げ費用が190億円に達する事から、開発が始まっていたH-IIAへの早期移行が決定し、H-IIは退役する事となりました。

H-IIは純国産にこだわったあまり、非常に高価なロケットになってしまった事を踏まえ、H-IIAでは一部を輸入品に置き換えるなど様々な工夫を凝らして、打上げ費用を半分程度に抑えることを目標に開発が進められました。2001年には試験1号機打上げに挑み、予定の軌道投入に成功しました。

高いミッション成功率

H-IIAは2001年の1号機打上げから、2025年までの50号機までの計50機が打上げられましたが、失敗は6号機の1回のみ。最終的な成功率は98%に達しており、日本の基幹ロケットとして高い実績を残しました。日本の宇宙開発史上、最も成功したロケットと言っても過言ではないでしょう。

H-IIAは2段式ロケットとなっており、1段ロケットには国産開発の「2段燃焼サイクルエンジン」のLE-7Aを1基、第2段ロケットにも国産開発された「エキスパンダーブリードサイクルエンジン」のLE-5Bを1基搭載しています。推進剤には液体水素と液体酸素を使用しています。また必要に応じて固体ロケットブースタ(SRB-A)を2~4本装着します。

唯一、打上げに失敗した6号機の失敗原因は固体ロケットブースタの分離失敗でした。メインエンジンのLE-7A・LE-5Bは全て想定通りに動作しており、高い信頼性を示しています。

H-IIBロケット

日本は国際宇宙ステーション(ISS)にも参加しており、その補給任務の一翼を担っていました。その為、宇宙ステーション補給機(HTV)を打上げる必要がありましたが、HTVは16トンの大型無人補給船であり、それをISS軌道近傍まで打上げる能力がH-IIAにはありませんでした。そこでH-IIAの改良型となるH-IIBロケットの開発が進められる事になりました。

H-IIBはH-IIAの第一段の直径を4mから5.2mへ拡大し推進剤搭載量を増大させ、メインエンジンLE-7Aを1基から2基に増強したロケットです。H-IIBは全部で9回打上げられ、その全ての打上げに成功しました。9回のHTV輸送ミッションを完遂させ、2020年にH-IIBは退役しました。

退役と次期基幹ロケット

H-IIAロケットは2025年の50号機の打上げを最後に退役しています。H-IIAは打上げが続く中で様々な改良が加えられましたが、発展著しいロケット市場の中で陳腐化が避けられなかったためです。現在、H-IIAよりさらに低コスト・高信頼性を追求したH3ロケットの打上げを重ねており、世代交代が進められています。

UPDATE:2026年3月25日

H-IIAロケットの性能、及び類似ロケットの比較

機体名 H-2AH-2ファルコン9
開発国
[運用主体]
日本
[JAXA・三菱重工]
日本
[NASDA・三菱重工]
アメリカ合衆国
[スペースX]
運用状況
[運用期間]
退役済
[2001年~2025年]
退役済
[1994年~1999年]
運用中
[2010年~]
燃料液体水素液体水素ケロシン
直径/重量4m/445トン4m/264トン3.7m/549トン
打ち上げ費用
[推定値]
80~120億円190億円6975万ドル
成功率98%
[49回/50回]
71%
[5回/7回]
99%
[374回/377回]
打ち上げ能力
[低軌道]
10~15トン
[高度300km]
10トン
[高度300km]
22トン
打ち上げ能力
[太陽同期軌道]
3.6~4.4トン
[高度800km]
4トン
[高度800km]
-
打ち上げ能力
[静止遷移軌道]
4~6トン3.8トン8.3トン
備考H-2A204型含む 2024年10月時点のデータ
スペックにファルコンヘビーのデータは含まれていません。

主な参考ページ

日本のロケット

日本のスペースプレーン

世界のロケット

ロケットの基礎知識講座