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カリストCALLISTO

CALLISTOとは

CALLISTO [カリスト]は、日本の宇宙航空研究開発機構[JAXA]・フランス国立宇宙研究センター[CNES]・ドイツ航空宇宙センター[DLR]の3機関共同で実施される、再使用型ロケット実験です。この実験は、将来開発が想定される再使用型ロケットの第1段部分に必要な技術データの取得を目的としています。

現在、日本の打ち上げロケットは全て「使い捨て型ロケット」となっています。何度も繰り返し使用できる「再使用型ロケット」は、打ち上げコストを低下させる有望な手段と考えられており、各国で研究・開発が進められています。この分野ではアメリカのスペースX社が突出しており、再使用型ロケット「ファルコン9」が打ち上げロケット市場を席巻しています。日本政府は2030年以降に、打ち上げコストを現在の1/10以下まで下げられる再使用型ロケットの開発を計画しています。

CALLISTOとRV-X

CALLISTO計画の為に、事前にJAXAの再使用型ロケット実験機「RVーX」を使用した飛行実験が実施されます。これは大きさ7m程度の小型ロケットで、垂直離陸して高度100mまで上昇後、垂直着陸を試みます。この実験では、垂直着陸に必要な誘導制御技術等の獲得を目指しています。飛行試験は2022年03月頃に、能代ロケット実験場で実施される予定でしたが実験場での事故もあり、2024年02月現在実施されたとの報道はなく、計画は遅延している模様です。

そして「RV-X」飛行試験と並行して、より大型の垂直離陸・垂直着陸できる「CALLISTOロケット」を3機関共同で開発します。「CALLISTOロケット」は「RV-X」と同型のエンジンを採用し、サイズを2倍程度大きくしたロケットです。将来、各国で開発されるとされる再使用型ロケットに必要な各種データ取得を目指し、飛行試験を合計10回程度、2025年度から南米大陸フランス領にあるギアナ宇宙センターで実施される予定です。

UPDATE:2024年3月18日

参考ページ

ロケットの基礎知識講座

日本のロケット

日本のスペースプレーン

世界のロケット